「詐欺で送ってしまったビットコイン。もう、どこへ消えたのか分からない」——そう感じて、この記事にたどり着いた方も多いかもしれません。
先に結論からお話しします。ビットコインの取引は、追跡できます。送ったお金が「完全に消えて、見えなくなってしまう」わけではありません。ビットコインは、すべての取引が公開された台帳(ブロックチェーン)に記録される仕組みだからです。誰でも、その資金の流れをたどれます。
この記事では、次の3つを、専門用語をかみ砕きながら順に説明します。
- なぜビットコインの取引は追えるのか
- 実際に、どうやって取引を追うのか
- 自分で追おうとしたときにぶつかる「壁」はどこか
そのうえで、その壁の先にある「プロによる追跡調査」が何を見ているのかまでお伝えします。「追える」と分かることは、次の一歩を考えるための材料になります。まずは仕組みから、落ち着いて見ていきましょう。

今すぐご相談ください
仮想通貨追跡調査の専門スタッフがBTC/ETH/USDT等あらゆる通貨の追跡に対応。相談だけでもOK・完全無料です。

そもそもビットコインの取引はなぜ追えるのか

結論から言うと、ビットコインの取引が追えるのは、すべての記録が「誰でも見られる公開の帳簿」に残るからです。銀行の送金明細は本人と銀行しか見られませんが、ビットコインの取引記録は世界中に公開されています。この「公開されている」という性質が、追跡の出発点になります。
すべての取引がブロックチェーンに記録される
ビットコインには、「ブロックチェーン」と呼ばれる公開台帳があります。台帳とは、お金の出入りを記録する帳簿のことです。
このブロックチェーンには、「いつ・どのアドレスから・どのアドレスへ・いくら送られたか」が、すべて記録されます。アドレスとは、ビットコインをやり取りするための口座番号のようなもので、英数字の文字列で表されます。
ここで大切なのは、ビットコインが「匿名」ではなく「匿名に見えるだけで、実は公開されている」という点です。専門的には「仮名(かめい)」と呼ばれます。アドレスそのものに名前は書かれていませんが、そのアドレスが行ったすべての取引は、世界中の誰もが閲覧できます。
つまり「誰の口座か」は分からなくても、「そのお金がどこへ動いたか」は追えるということです。一度記録された取引は、後から書き換えたり消したりすることも、基本的にできません。Chainalysis は、ブロックチェーンの透明性についてこう述べています。「The transparency of the blockchain allows government agencies and law enforcement to track and trace criminal activity more easily than fiat currencies.」(ブロックチェーンの透明性により、政府機関や法執行機関は、法定通貨よりも容易に犯罪活動を追跡できる)(出典:Chainalysis「How Chainalysis Crypto Investigations Supports Cases」)。
この「公開されている台帳」の性質こそが、詐欺で送られた資金を追う手がかりになります。
追跡調査そのものの全体像を知りたい方は、こちらもご覧ください →追跡調査とは?調査でできること・できないこと(総論)
ビットコインの取引を追う方法

結論として、ビットコインの取引は「ブロックチェーンエクスプローラ」という無料のツールを使えば、誰でも基本的な流れを見られます。特別なソフトは要りません。Webブラウザさえあれば、アドレスや取引の記録を検索できます。まずは、その基本の見方から説明します。
ブロックチェーンエクスプローラの見方(chainFlyer等)
ブロックチェーンエクスプローラとは、ブロックチェーンに記録された取引を検索・閲覧できるWebサービスのことです。日本語で使えるものとしては「chainFlyer(チェーンフライヤー)」などがあり、ほかにも複数の無料サービスがあります。
追跡の入口になるのは、主に次の2つの情報です。
| 手がかり | 何が分かるか |
|---|---|
| アドレス | その口座が、いつ・いくら受け取り/送ったかの履歴 |
| 取引ハッシュ(TXID) | 特定の1回の送金の詳細(送信元・送信先・金額・日時) |
TXIDとは、取引ごとに割り振られる固有の識別番号のことです。取引所やウォレット(ビットコインを保管する財布のアプリ)の送金履歴に記載されていることが多く、これを控えておくと、後から資金の流れをたどる出発点になります。
実際の追い方は、こうです。まず、詐欺の相手に送金したアドレスか、そのときのTXIDをエクスプローラに入力します。表示されるのは、そのお金が「次にどのアドレスへ送られたか」です。さらにその先のアドレスをたどっていくことで、資金がどこへ移動したかを、一歩ずつ追っていけます。
ここで意識しておきたいのが「スピード」です。詐欺で得た資金は、追跡や凍結を逃れるために、短時間で次々と別のアドレスへ動かされる傾向があります。資金は急速に移動するため、対応が早いほど手がかりを押さえやすくなります(出典:Chainalysis)。気づいたときには、できるだけ早く、送金先やTXIDを控えておくことが大切です。
自分で追跡する場合の限界

ここまでで、ビットコインの資金の流れは自分でも追える、とお伝えしました。ただ、正直にお伝えすると、個人で追える範囲には「壁」があります。エクスプローラで見えるのは「お金の動き」までで、その先の「誰か」までは、たどり着けないことがほとんどです。ここが、この記事でいちばん知っていただきたいポイントです。
アドレスは追えても『誰か』は分からない/ミキサー・取引所の壁
自分で追跡するときに、多くの方がぶつかる壁は、大きく3つあります。
1つ目は、「アドレスは分かっても、持ち主が分からない」という壁です。前述のとおり、アドレスは口座番号のようなもので、名前は書かれていません。資金がどのアドレスへ動いたかは見えても、そのアドレスを「誰が」持っているかは、エクスプローラだけでは分からないのです。
2つ目は、「ミキサー」の壁です。ミキサーとは、複数の人のビットコインを一度混ぜ合わせてから送り直すことで、資金の流れをわざと分かりにくくするサービスです。詐欺グループがこれを使うと、個人が目で追うのは非常に難しくなります。
3つ目は、「取引所の壁」です。資金が国内外の取引所に入ると、その先は取引所の内部記録になり、外側からは追えなくなります。ここから先の持ち主の情報は、取引所が持つ本人確認(KYC)記録にあたるもので、通常は弁護士や警察を通じた正式な手続きがなければ開示されません。
このように「お金の動き」は追えても、「誰の手に渡ったのか」を突き止めるには別の手法と立場が要ります。ここが、個人での追跡の限界です。
プロの追跡調査はどこが違うのか

結論から言うと、プロの追跡調査は個人がぶつかる「壁」の一歩先まで踏み込むための、専用の技術と情報を持っています。ここに、私たち総合探偵社みらいのような追跡調査の専門会社が担う役割です。
個人の追跡と、プロの追跡の違いを整理すると、次のようになります。
| — | 個人での追跡 | プロの追跡調査 |
|---|---|---|
| 使う道具 | 無料のエクスプローラ | 専用の分析ツール・独自データベース |
| アドレスの持ち主 | 分からない | 既知の情報と照合し、推定できる場合がある |
| 資金の分散 | 見失いやすい | 関連付けてたどれる余地がある |
プロの追跡で使われる代表的な手法の一つが、「ウォレットクラスタリング」です。これは、バラバラに見える複数のアドレスの動き方の特徴から、「同じ持ち主が使っている可能性が高いアドレスのまとまり」を推定していく技術です。
さらに「このアドレスはどの取引所や詐欺グループに関係しそうか」といった情報を蓄積した独自のデータベースと照合すると、個人では見えない「その先」に近づける場合があります。
ただし、ここも正直にお伝えします。どんなに専門的な手法を用いても、「必ず個人を特定できる」「必ず取り戻せる」とお約束することはできません。あくまで、諦める前に「まだたどれる見込みがある」という選択肢をお示しする立場です。
あなたのケースで送金先を特定できるかどうかは、こちらで詳しく説明しています →送金先の特定は可能か

今すぐご相談ください
仮想通貨追跡調査の専門スタッフがBTC/ETH/USDT等あらゆる通貨の追跡に対応。相談だけでもOK・完全無料です。

追跡した情報はどう役立つのか

追跡してアドレスや資金の流れが分かったとして、それは何の役に立つのでしょうか。結論として、追跡で分かった情報は、被害回復に向けた「次の手続き」の材料になります。ただし、みらいが行うのは追跡と報告書の作成までで、その先は専門家の役割です。
報告書として弁護士・警察へ
みらいのような追跡調査会社が行うのは、「送金先や資金の最終到達先を特定し、その結果を調査報告書としてまとめる」ところまでです。返金や回収そのものを、代理で行うことはありません。
では、まとめた報告書は、どう使われるのでしょうか。主な使い道は、次の2つです。
- 弁護士・認定司法書士へ:返金請求や相手方との交渉、法的手続きは、弁護士や認定司法書士が主体となって進める。追跡結果は、その手続きを支える資料。
- 警察へ:被害届の提出や、刑事事件としての捜査は、警察が担う。資金の流れを整理した報告書は、相談・届出の際の材料になる。
つまり、追跡調査は「返金や捜査そのもの」ではなく、それらにつなぐ“入口”の役割です。実際の返金請求は弁護士・認定司法書士へ、被害届は警察へ、というのが正しい流れになります。
なお、金融庁も、詐欺による被害回復は容易ではないと注意を促しています。だからこそ、早い段階で、正しい窓口へつなぐことが大切です(出典:金融庁)。
返金の方法や可能性について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください →詐欺被害の返金は可能?方法と確率
自分での追跡に限界を感じたらまずはご相談を
ここまで読んで、「自分で追うのは難しそうだ」と感じた方もいるかもしれません。そんなときは、無理に一人で抱え込まず、まずはご相談ください。相談は無料です。
私たちは「必ず取り戻せます」といった誇大なお約束はいたしません。できること・できないことを、正直にお伝えします。時間が経つほど資金は追いにくくなりますので、気になった段階でお早めにご連絡ください。
関連記事
- 追跡調査とは?調査でできること・できないこと(総論)/追跡調査の全体像を知りたい方へ
- あなたのケースの送金先は特定できる?/ご自身の被害の送金先を追いたい方へ
専門調査員が
あなたの状況に合わせて
お答えします
具体的な次のアクションをお伝えします。
- 対応通貨:
- その他


出典・参考
- 金融庁|「FX取引・暗号資産投資の勧誘」にご注意!! https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/husyouseikanyuu.html
- 金融庁|「金融庁職員」等を装った詐欺等にご注意ください!! https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/kinyuuchousyokuinntou.html
- Chainalysis|How Chainalysis Supports Crypto Investigations https://www.chainalysis.com/blog/how-chainalysis-crypto-investigations-supports-cases/
- Chainalysis|The 2026 Crypto Crime Report https://www.chainalysis.com/reports/crypto-crime-2026/
免責事項
本記事は、情報提供を目的としたコンテンツです。
本記事の内容は、公開日時点の情報および一般的な知見に基づいています。
総合探偵社みらいの業務範囲は、送金先をたどる調査と、調査報告書の作成・納品までです。仮想通貨・銀行振込・決済アプリのいずれのご相談も承ります。返金交渉その他の法律事務は弁護士の業務範囲(弁護士法第72条)であり、当社では実施いたしません。
個別の法律問題については、弁護士等の専門家にご相談ください。
本記事の情報に基づいて行動した結果について、運営者は責任を負いかねます。
仮想通貨詐欺の追跡調査/ブロックチェーン解析
総合探偵社みらいが自社で実施した仮想通貨詐欺の追跡調査の結果を公開しています。
総合探偵社みらいの業務範囲は、調査と報告書の納品までです。返金請求・示談交渉は弁護士法第72条により行いません。
探偵業届出番号:第30260002号
〒140-0002
東京都品川区東品川2-2-4
天翔オフィス天王洲ファースト17F
TEL:03-6821-7174
総合探偵社みらい 会社概要

